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「重かあない」と答えると 「今に重くなるよ」と云った。 自分は黙って森を目標めじるしにあるいて行った。

櫻歌ミコ

田の中の路が不規則にうねってなかなか思うように出られない。しばらくすると二股になった。

波音リツ

自分は股の根に立って、ちょっと休んだ。 「石が立ってるはずだがな」と小僧が云った。

もち子さん

なるほど八寸角の石が腰ほどの高さに立っている。表には左り日ヶ窪、右堀田原とある。

ちび式じい

闇だのに赤い字が明かに見えた。赤い字は井守いもりの腹のような色であった。 「左が好いだろう」と小僧が命令した。

雀松朱司

左を見るとさっきの森が闇の影を、高い空から自分らの頭の上へ抛なげかけていた。自分はちょっと躊躇した。

春歌ナナ

「遠慮しないでもいい」と小僧がまた云った。自分は仕方なしに森の方へ歩き出した。

九州そら

腹の中では、よく盲目めくらのくせに何でも知ってるなと考えながら一筋道を森へ近づいてくると、背中で、「どうも盲目は不自由でいけないね」と云った。

満別花丸

「だから負おぶってやるからいいじゃないか」 「負ぶって貰ってすまないが、どうも人に馬鹿にされていけない。親にまで馬鹿にされるからいけない」

No.7

何だか厭になった。早く森へ行って捨ててしまおうと思って急いだ。

ナースロボ_タイプT

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